
失敗しないはじめての家づくりのための知っておくべき3つの流れ

「家が欲しいな」
そう思って家づくりに取り組もうとするのだけれども、一体何から始めたらいいのでしょう?
インターネットで家づくりの情報を集めることはもちろんなのですが、ネットの情報は膨大で自分で整理し選択していかなければなりません。
まずは、おおまかに「家づくりの流れ」を知ることです。 家づくりの流れを把握しておくことで、情報収集はもっと楽になります。
ここでは、家づくりにおける三つの流れについての概要を知り、無駄のない情報収集ができるようナビゲートしていきます。
目次
1. 家づくりをはじめる前に知っておくべき三つの流れとは
理想を実現する家づくりは楽しいものです。まるで宝探しのように。ただ、家づくりが大変に思えることが訪れることも確かです。
家づくりという宝探しの旅の途中で迷子にならないために、家づくりの三つの流れを知る必要があります。
三つの流れとは「お金の流れ」と「設計の流れ」と「工事の流れ」です。
家づくりの三つの流れとそれぞれのポイントを知ることで、失敗しない家づくりに取りくみ、家づくりの楽しさをアップさせることができるのです。
1-1 あなたらしい理想の家を実現するために必要な「お金の流れ」
「家をつくりたいな」と頭に浮かんだ時に、まずするべきことは家づくりにかける予算を決定することです。
頭金がいくらあり、何年で毎月いくら払うことになるのか。ローン支払いの他、持ち家の場合の固定資産税や庭の手入れなどのメンテナンス、家のランニングコストの増減など暮らし全体にかかる費用を算出し、家を持った時の理想の暮らしぶりが実現するイメージをあらかじめ描くことで、とても楽しい家づくりになります。
無理なローンを組んでしまって家庭崩壊…とならないために無料のローンシュミレーションを利用したり、専門家の力を借りて、月々に支払い可能な限度額を割り出して家づくりの予算をしっかり持っておくということが一つの失敗しないポイントです。
一方で、どんな暮らしを家族でしたいのかについて、雑誌やインターネット、モデルハウスを使ってイメージをまとめ上げ、白地図に色付けして作りたい家のイメージを完成させていきます。
家づくりの予算が決まり着地点を確認したら、次は具体的プランニング(平面図・立面図)の流れへと進みます。
1-2 具体的プランニングを決めるためのチェック機能を動かそう「設計の流れ」
建てたい家と予算が決まったら、次の当てはまる建設会社から3社以上に同じ条件で複数にプランニングを依頼することをお勧めします。
①気に入ったハウスメーカー
②施工事例をみて気に入った地域の工務店
③好きな設計事務所や建築家
です。
それぞれ、プランニングを決めていくまでの何度かの打ち合わせを経て、最終的にはもっとも感触がいいところに絞っていくのです。
「気に入ったメーカーとか工務店、建築家の探し方がわからない」「コンタクトを取りにくい」という場合は、あなたに合った家づくりパートナーを探してくれるサービスを利用するのも時短に貢献するうえ、紹介効果が高い方法です。
コスパのよい家づくりのために、複数の会社にプランの提案をしてもらうことは大事なことです。抜けている個所の発見や問題点を多面的に解決する方法を学べることも多いのです。
多くのメーカーや業者の場合、工事請負契約が成立するまでは費用が掛からないことが多く、ここは複数の専門家を上手く活用させていただきましょう。そこで学んだ中からあなた独自の指針をもってプランを決定できます。
ただ、設計事務所や建築家の場合「アイデア」が商品であることも多く、プランだけ採用するという場合には基本プラン料金がかかる場合があります。トラブルを防ぐためにプランニングに入る前に確認しましょう。
1-3 手抜き工事をされないために知っておく「工事の流れ」
プランが決定し確認申請が降りて、工事請負契約も済ませるといよいよ工事着工となります。工事全体を統括する工事監督が紹介されますので、よいコミュニケーションを取っておくと工事がスムーズに進みやすいです。
設計事務所や建築家と工事管理契約を結んでいる場合は、施主を代理して工事現場を管理したり、公的な中間検査などの立ち合いを工事管理者が行います。なにかトラブルがあった場合に直接利害に関係しない工事管理者が間に入ることでスムーズな工事の進行を促します。
ハウスメーカーの場合は、最初に担当に就いた営業マンがこの役割を務めることがありますが、営業マンが管理者としてふさわしいかどうかは疑問の残るところです。
手抜き工事をされないための工事管理は建築士の資格をもってなされる業務ですが、施主自身が契約書に添付された図面をよく読み取り毎日現場に足を運びつつ、職人さんたちに気持ちよく仕事をしてもらうことができれば手抜き工事は起こりにくいものです。
ただ、なかなかそこまでは・・・というのが現実的なお話です。信頼のおける専門家の紹介で工事業者が決まれば、業者側も責任感が増すことは期待できます。
2. あなたらしい理想の家を実現するために必要な「お金の流れ」

では具体的にポイントを押さえていきます。
2-1 家族にどんな家が欲しいのか?自分らしさを知る
「自分らしさ」が十人十色であるように、「あたなの家族らしさ」や家づくりも十人十色です。
「頭のイイ子が育つ家」「趣味ができる家」「ドライブ大好き家族の駐車場3台以上ある家」「バーベキューができる家」「100年住宅」など、家族が思い描く家を出してみましょう。
家族にも個性がありますから、時には意見の合わないことも起きてきたりします。
家族でするイベントがだんだん少なくなってきている現在ですから、家づくりをきっかけにしてますます家族の絆を深める家づくりができると最高です。
家は買うものではなく造るもの。だからこそ楽しいのです。
2-2 ローンを支払っても楽しさを諦めない暮らしに最適な家の金額を知る
いったん家をつくりローンを組むと30年以上もローンを祓い続ける場合もあります。
ローンを支払うために、一家総動員での対応を余儀なくされるリスクも負っています。
ローンのために新しい服も買えず、レジャー費用を節約し、車の買い替えも控えて、子供の教育費さえ捻出できなくなるリスクも抱えているわけです。
何を幸せと感じるかは人それぞれですが、「こんなはずじゃなかった」という事態は避けたいものです。
無理のないローンを組むためのライフプランニングは家づくりには必須と言えます。
3. 家のイメージをカタチにするまでの「設計の流れ」

3-1 どこにプランニングを依頼するかの選択眼を持つ
大きく分けると依頼先は「ハウスメーカー」「地域の工務店」「設計事務所・建築家」の三つです。
ハウスメーカーの強みは大量ロットで生産するため技術開発力がある点でしょう。家のハード面のスペック向上に強いのはハウスメーカーや大手ゼネコンです。その分家一棟一棟にモデルハウスなどの広告費や研究開発費が割り振られています。
地域の工務店の強みは、家のアフターフォローが迅速で小回りが利くところです。
設計事務所・建築家の強みは基本設計・実施設計・工事管理を中立的に依頼できるところやオリジナリティのあるデザイン力です。設計料がかかりますが、ハウスメーカーにとっての広告費や研究開発費に相当する部分と言えます。
スペックで選ぶか、相談しやすさで選ぶか、オリジナリティで選ぶか。もちろん住宅建設予定地によって選択肢が狭まることもありますが、あなたの価値観と合う相手を選ぶことが失敗しない家づくりに必要です。
3-2 プランニングを決定するための総合的判断
複数の依頼先との打ち合わせで、合う、合わないという感触や、自分のこだわりへの取り組み具合や会社の姿勢などが次第にわかるようになってきたら、依頼先を絞っていきます。
プランニングそのものが気に入っていること、予算に収まりそうかという見立て、居住予定日に間に合いそうか、担当者の誠実さ、担当者は現場が始まっても窓口として付いてくれるのか、工事請負業者など契約先の経営状況、工事費支払いのタイミングなど、総合的に契約先とのマッチングをプランニングと並行して検討する必要があります。
3-3 工事見積についてのチェックポイント
プランニングがまとまったら実施設計に入り、確認申請用図面から作成をはじめます。
ちなみに確認申請は施主の名で地域の建築課などに提出し許可を受けることが義務付けられています。設計事務所や工事業者が代行して提出することが多いのですが、念のために誰が提出するのかを確認しておきましょう。
見積もり用図面一式が完成し、業者は見積書を作成します。出来上がった見積書をもとに、予算内に収まるよう設計変更を加えます。この時見積り内容に不備がないか、設計内容は十分かをよく検討し、最終的に設計図書と見積書、工事工程表などを添付して契約書を作成する流れです。
見積もり合わせの後、設計変更した部分の記録も契約図書として添付します。
4. 工事着工から引き渡しまでの「工事の流れ」

地鎮祭は工事契約に含まれている場合とそうでない場合があります。是非とも行いたいという場合は、見積書に入れておいてもらうのもいいでしょう。では工事が着工してからの流れを説明します。
4-1 工事契約書に添付されている書類について
工事管理業務は、契約図面に書かれていることが現場で実行されているかを管理するものです。コンセント一個であっても図面に書かれており見積書に反映されています。
もし「電気工事一式」などという見積項目があったとしても契約図面に書かれているものは見積もりに含まれます。
逆に契約図面に無いものを後付けする場合は、追加料金が発生します。もし契約後どうしても変更したいところが出た場合は、とにかく早い段階で工事責任者に伝えましょう。
4-2 工事責任者とのやり取り記録
「現場が図面通りにできていない」とか「どうしても変更したい」場合に、伝えたいことを忌憚なく素早く伝えられる、信頼できる関係を工事業者側と築いていることはとても大切になります。
また、信頼関係を築いていても、口頭で伝えるのではなく、できる限り相手と確認しあえる書面を通してやり取りを行うことをお勧めします。
4-3 完了検査ーダメ出し―引き渡し―瑕疵責任について
工程表通り工事が無事終わり、最後に完了検査となります。公的な検査の他に施主の検査を行います。
いきなり、「引き渡し」ではなく、清掃が終わり、工事が完了した時点でいったん施主の完了検査をしましょう。その時に、各所をチェックし、ダメなところを直してもらってからの引き渡しがマルです。
契約書には工事後の瑕疵責任についての項目があります。建物の保証書のようなもので、家のキズなどの不具合を、工事業者負担で直す範囲が契約書に書かれていますので、確認しておきましょう。
もちろん照明器具や設備機器が取り付けてある場合は、その説明書と共に保証書ももらっておきます。
まとめ
はじめての家づくり、知って得する3つ大きな流れとは、家の予算決める「お金の流れ」、家のプランニングをする「設計の流れ」、家の工事着工から完了まで「工事の流れ」です。それぞれの流れのポイントは下記となります。
■「お金の流れ」
・予算が決まっていると、打ち合わせの段階で「できる事」「できない事」がハッキリし、図面変更が減り時短になります。
■「設計の流れ」
・家のプランニングを複数の依頼先に関わってもらうことで、適切な判断材料ができてプランニング決定に自信が持てます。
■「工事の流れ」
・工事中の管理をしっかり考えておくことで手抜き工事の不安を解消できます。
この三点を抑えて失敗のない家づくりを目指しましょう。
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